1.鉛中毒予防規則:

労働安全衛生法の規定に基づき決められたものである。この規則は1989年(平成元年)に改正され、特に健康診断に関する条項を重視し、この結果に基づき、鉛健康診断個人表の作成、また健康診断結果報告書を所轄の労働基準署署長への提出を義務づけている。また、1996年(平成8年)にも改正があり、「健康診断の結果についての医師からの意見聴取」が加えられた。

2. 排出基準は次の様に決められている。

大気汚染防止法により、ばい煙を排出する施設にたいする排出規制は10~30mg/Nm3(施設の種類によって異なる)

水質汚濁防止法により、排出基準は0.1mg/リットル(許容限度)

3.環境基準は公害対策基本法より次の通りである。

水質汚濁に係わる環境基準
0.01mg/リットル以下(基準値)

土壌の汚染に係わる環境基準
0.01mg/リットル以下

4.水道法は水道水質基準を次の様に決めている。

0.01mg/リットル以下 (平成15年4月から)

5.作業環境評価基準(労働安全衛生法に基づく基準)が平成17年4月から次ぎの様に厳しくなりました。

0.05mg/m3

6.人体への影響と安全への指針

鉛及び鉛化合物を多量に摂取した場合、人体への影響がある。腹痛、貧血、神経炎等の症状を表す。そのため、これらを口や鼻から摂取しない様、注意を払う必要がある。

一般に、人の尿中鉛は0.03mg/lであるが、万が一、人体に鉛及び鉛化合物が多量に摂取された場合、大部分は糞尿中へ排出されるものの尿中鉛が0.2~0.4mg/lを越すと前述の症状が現れるといわれている。また血液中の鉛が上昇する事もある。日本産業衛生学会が勧告している血液中鉛の許容濃度の最大は0.04mg/100mlである。

体内に増加した鉛を減少させるには、いわゆる除鉛剤(EDTAのカルシウム塩)を静脈注射する方法が最も効果的である。またこの薬品の錠剤タイプを経口投与する事も効果がある。これにより尿中、血液中の鉛が下がる。この除鉛剤によって前述の症状が治癒した後は、新たに多量の鉛を摂取しない限りは、再発しない。