ダイカストによるボタン製法

1.製造方法の比較

従来の工法

ボタンは表板、ウラ板、フックの3つの部品からできている。板材を加工した後、かしめ・ハンダづけして組み立てる。(下図は断面)

ダイカストの工法

下は製品図を示す。3つの部品は全て一体化されている。組立工程もない。中心は中空になっていないが、これは表面処理を行うときに、液だまり、エアーだまりがないので非常に好都合である。

2.ダイカスト型の特徴

金型の製品部が彫ってあるところは、固定中子(A)、摺動中子(B・C)である。ボタンとフックは一発で出来上がる。また、固定中子は容易に交換できるので、無地の中子スペアを用意しておき、この部分に絵柄デザインを彫刻すればよいので、製作納期は一週間程度も可能。

3.プラスチック成形とのドッキング

1.ダイカスト型に加えて、プラスチック成形型を作る。

2.めっき等で加工されている、ダイカスト品をプラスチック型に挿入(インサート)する。

3.そこに硬質の合成樹脂を射出成形、2つの素材による、コンポジットボタンが出来上がる。これを利用した商品は七宝焼風、瀬戸物焼風などがある。